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ひとつの季節


そのようにして、短い夏が去っていった。

「少しだけ待ってくれないか」

行き場もなく、手を伸ばせばようやく届く辺りを浮遊していたタバコの煙は、

一風の風と戯れ、ぐるりと揺れたかと思うと次の瞬間、

何処か遠くへと流れていったんだ。


無機質な、

とても無機質な存在として吐き出されるタバコの煙のように、

ひとつの季節が流れ逝き、


一度はゴミ箱へと放り投げたそれを、

思い直したかのように探し出し、

ひとつの欠伸の後、くたびれたインビテーションを掲げ、

事務的な挨拶でやってきた。


僕は、

とても自然に、

そんな季節を受け入れることができるのだろうか。


ひとつの季節に別れを告げたんだ。
# by can-you-hear-us | 2007-10-01 00:09
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